従来、ポリエチレン管と既設鋳鉄管を接合する場合には、鋳鉄管継手の受口にトランジション継手(鋳鉄部とポリエチレン部の2種類の材料部からなり、工場で一体成形されている継手)を接合し、さらにEFソケット継手を用いてPE管に接続していました。
しかしながら、従来の接合方法では、材料コストが高くなるとともに、さらに継手毎の接合作業を要するために非効率でした。その課題を解決するために、「PE-GMⅡ接合材料」が既に開発されていますが、今回はこの技術を応用し「PE-TM接合材料」の開発に取り組みました。
「PE-GMⅡ接合材料」と同様に、本接合材料を使用することにより鋳鉄管のTM型受口に直接PE管を接続することができます。
本接合材料は、①押し輪、②ロックリング(樹脂製)、③リテーナ、④角ゴム輪、⑤丸ゴム輪、⑥バックアップリング、⑦スティフナー(樹脂製)の計7点から構成されます。
- (1)配管材料費の減少(材料費の削減)
現行トランジション継手の代替材料とすることで、配管材料費を大幅に削減することができます。
- (2)配管作業の効率化(作業施工効率の向上)
現行トランジション継手の代替材料とすることで、EFソケット融着作業が不要となり、また接合作業もボルトを締め込むだけで施工できることから、作業時間の短縮等配管作業の効率化を図ることができます。
PE-TM接合材料 | [参考]従来の接合材料(トランジッション継手+EF継手の場合) | |
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メカニカル接合 | メカニカル接合 | EFソケット融着 |
1ヵ所 | 1ヵ所 | 1ヵ所 |
口径 | 100A、150A、200A |
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圧力 | 低圧 |
用途 | ポリエチレン管と既設鋳鉄管とのTM型接合での連絡 |